心はまるで水車のように
第10章 発覚
「ちょっと! 余計なことしないでよ!」
「余計なことって助けてやったんやろ!」
瞬は私の手を引いて、大通りに出る。
「頼んでない!」
「そりゃせやけど、自分のこともっと大切にしろや!」
瞬の剣幕に圧倒されながらも私も負けじと言い返す。自分のこと大切にしろと言われても、大切になんてできるわけがない。私にはもう大事な人がいるわけでも、縛られているものがあるわけでもない。いわば自由なのだ。
だからこそ心にはぽっかり穴が空いていて、寂しさが募る。私は誰にも必要とされていない。お母さんにも優祐さんにも……。そんな私を唯一必要としてくれるのが出会いカフェの男たちだった。だから私は辞めるつもりなんてない。
「それに、あんたに何が分かるのよ!」
「分からへん。俺は美羽じゃないんやしな」
「なら、黙っててよ……」
「黙ってられへん! 美羽のこと心配やからな。お前、危なっかしいねん」
「悪かったわね。でも、あんたと話してても何も変わらんわ。もう、帰る」
突き放すようにするが、瞬はそれでも離してくれない。
「余計なことって助けてやったんやろ!」
瞬は私の手を引いて、大通りに出る。
「頼んでない!」
「そりゃせやけど、自分のこともっと大切にしろや!」
瞬の剣幕に圧倒されながらも私も負けじと言い返す。自分のこと大切にしろと言われても、大切になんてできるわけがない。私にはもう大事な人がいるわけでも、縛られているものがあるわけでもない。いわば自由なのだ。
だからこそ心にはぽっかり穴が空いていて、寂しさが募る。私は誰にも必要とされていない。お母さんにも優祐さんにも……。そんな私を唯一必要としてくれるのが出会いカフェの男たちだった。だから私は辞めるつもりなんてない。
「それに、あんたに何が分かるのよ!」
「分からへん。俺は美羽じゃないんやしな」
「なら、黙っててよ……」
「黙ってられへん! 美羽のこと心配やからな。お前、危なっかしいねん」
「悪かったわね。でも、あんたと話してても何も変わらんわ。もう、帰る」
突き放すようにするが、瞬はそれでも離してくれない。