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心はまるで水車のように

第4章 優祐との出会い

 どれくらい歩いただろうか。辺りはいつの間にか真っ暗になっている。空を見上げるが曇っていて、何も見えない。街のネオンが眩しく光る。光りに耐え切れず、俯いてしまう。

「お姉さん、今、暇?」

 声がして、顔を上げると、スーツで金髪のお兄さんがいた。

「暇ですけど……」

「なら、俺の店来ない? きっと楽しませてあげられるよ」

 お兄さんは、私の手を握る。気持ち悪い。

「放してっ!」

「なんだよ。つまんねえの。誰がお前みたいなブス本気で相手するかって!」

 お兄さんは、そう吐き捨てると、また別の女の人に声をかけに行く。昼間は平和な街も夜は怖いのだということを実感した。

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