『さちこ』
第2章 時の魔女
「大学卒業しても就職口が無くて、就職浪人の末になんとか紹介の紹介で小さな会社に入って、入社後も辞めたいだの何だのとずーっと文句を言い続けながら、辞めて転職する勇気もないままだらだらと働いて、“過去の後悔”と“未来の心配”しかしたことないまま60前で既に寝たきりになって、それで人生楽しいか?」
「…うるさい。余計なお世話じゃ」
「生まれ変わってみる気はないか?私が力を貸してやる。29歳まで戻れば充分に人生やり直せる」
「…代価は?タダで若返らせてくれるわけじゃないんじゃろ?」
「1つだけルールを守って貰う。破ったその瞬間に、お前の命をいただく」
「…なっ!?」
「大丈夫。ルールさえ守れば本来の寿命までは生きられる」
「わっ、ワシの寿命がわかるのか?」
「いや、私はお前の寿命は知らない。でも一つだけ確実に言えることがある」
「なんだ?」
「今、こうして生きているということは、今の年齢までは確実に生きられる。だけど、あとは知らない。56歳が寿命かも知れないし、100歳まで生きるかも知れない。それはわからない」
「…う~む。ちなみに、守らなきゃいけないルールってのは?」
「…今を生きよ」
「…うるさい。余計なお世話じゃ」
「生まれ変わってみる気はないか?私が力を貸してやる。29歳まで戻れば充分に人生やり直せる」
「…代価は?タダで若返らせてくれるわけじゃないんじゃろ?」
「1つだけルールを守って貰う。破ったその瞬間に、お前の命をいただく」
「…なっ!?」
「大丈夫。ルールさえ守れば本来の寿命までは生きられる」
「わっ、ワシの寿命がわかるのか?」
「いや、私はお前の寿命は知らない。でも一つだけ確実に言えることがある」
「なんだ?」
「今、こうして生きているということは、今の年齢までは確実に生きられる。だけど、あとは知らない。56歳が寿命かも知れないし、100歳まで生きるかも知れない。それはわからない」
「…う~む。ちなみに、守らなきゃいけないルールってのは?」
「…今を生きよ」