『さちこ』
第1章 島谷病院
「ワシだっていろいろとやりたいことはあった。でももう遅い…。寝たきりじゃし…」
「ただの骨折じゃないですか。治ればまた歩けるようになるし、歩けるようになればすぐに退院も出来ますよ」
そうなのだ、祥子は、骨粗鬆症で骨が脆くなっている状態で転び、そのまま骨折して寝たきりになっているのだった。
骨も脆く、筋力も衰えているので、骨折だけを治してもまたすぐに同じことになってしまう可能性がある為、骨粗鬆症の治療やリハビリとしての筋トレなどもしてから退院、という段取りになっているのだが、なかなか退院出来ないことですっかり意気消沈した祥子は、骨粗鬆症の治療やリハビリを嫌がり、毎日のように
「ワシはもう長くない…」
だの
「薬なんか飲んでも意味がない…」
などと駄々をこねては医師や看護師達を困らせていた。
「ただの骨折じゃないですか。治ればまた歩けるようになるし、歩けるようになればすぐに退院も出来ますよ」
そうなのだ、祥子は、骨粗鬆症で骨が脆くなっている状態で転び、そのまま骨折して寝たきりになっているのだった。
骨も脆く、筋力も衰えているので、骨折だけを治してもまたすぐに同じことになってしまう可能性がある為、骨粗鬆症の治療やリハビリとしての筋トレなどもしてから退院、という段取りになっているのだが、なかなか退院出来ないことですっかり意気消沈した祥子は、骨粗鬆症の治療やリハビリを嫌がり、毎日のように
「ワシはもう長くない…」
だの
「薬なんか飲んでも意味がない…」
などと駄々をこねては医師や看護師達を困らせていた。