テキストサイズ

「変態、消え失せろ。」

第3章 「変態って女子の敵だ。」



「絢君、付き合ってらんないから、リビング行こう?」

「そうだね、未琴」


ぴくぴく震えている変態を尻目に、私たちは部屋の扉を開けた―――。と、そのときだった。





「未琴ちゃ、ん。
さっきのじょーだんだよ、オレは、未琴ちゃんのこと、全部大好きだよ」


心臓が、どきりと跳ねた気がした。
ギャップか。
客観的な自分と、感情が混じりあう。

その言葉に、真摯な思いが込められている感覚がして、私は後ろを振り替える。

よろよろふらふら。とたつ姿に私が悪いみたいじゃないか、と舌打ちをしながら、
近寄る。

.

ストーリーメニュー

TOPTOPへ