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「変態、消え失せろ。」

第1章 「切実に願う。消えろ!!」




隣の図書準備室から、掠れた女の声が聞こえてくること。

いや、それはもう。



「アレかなぁ……」



という具合に。

アレはアレだ。つまり、……情事の時の声に似ているのだ。

気付いた時には、逃げようかと思った。

だけど、――猫のかわうい本を見つけてしまったのだ!!


これはだめ。
据え膳食わぬは動物好きの恥だ。

私はそうして、自ら危ない橋を渡っていた。


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