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しなやかな美獣たち

第2章 ♠:What is Love?【純愛ホラー・BL】


今度ははっきりと目が覚めた。布団は俺以外にも、もう一人が入っているかの様に盛り上がっている。

「誰だっ!!」

俺は布団を剥ぐ。しかし、そこには誰も居なかった。そしてやはりちんこが丸出しだった。

「?????」

解せない。どういう訳なんだ?夢とリアルがリンクしてるのか?

「ああ!もう、ワケ分からん!寝よ」

俺は布団を再び被って寝る。もう、何があっても起きないぞ!!そう決心して目を閉じる。

すると『ええ~?寝ちゃうんのぉ~?つまんないなぁ…』と声が聞こえた。

いや、これは幻聴だ!

俺はもう既に夢の中だ。

股間を触られている感触も、夢だ!

俺はそう自分に言い聞かせて、固く目を瞑る。

「ねぇ…構ってよ…」

耳元で囁くような男の声。え?男?

思わずパチンと目を開けて、声のした方を見る。

そこには、妖しげな微笑を浮かべた青白くて綺麗な顔をした男が俺に寄り添っていた。

「だだだだだだ…誰!?」

声が思わずひっくり返る。俺は男を連れ込む趣味はない。それに見知らぬ顔だ。

「僕?僕は…この部屋で…自殺をした…幽霊だよ…」

そう言うと男は俺の耳にふーっと冷たい息を吹きかけた。

「んぎゃー☆#&%!!?」

俺は日本語に、いや言語にすらなっていない言葉を叫んで…。

気絶した…。

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