甘酸っぱい果実のその果てに
第4章 発覚
「岡本の奥さんと会ったら、四月から岡本を東京の支社に戻してくれたらこのことは水に流すと言ってきた。でもそれができないなら、このことを全社員、ライバル会社にバラすとも言っていた。一年半、ずっと我慢していたが、もう耐えられないとも……」
「私は……?」
「岡本とは二度と連絡を取るな。四月までは会社でも極力話すな。君はまだ若い。幸い、社長の私以外は知らない事実。今回だけは黙認してやる。だが、約束を破った場合はクビだ」
泣いてはいけない。分かっているのに、頬には次から次へと冷たいものが伝う。
「今日は、帰っていいから。そんな顔で仕事されたら困る。あと、気持ちの整理もあるだろうから一週間ほど休んでもいいから」
「分かりました……」
「私は……?」
「岡本とは二度と連絡を取るな。四月までは会社でも極力話すな。君はまだ若い。幸い、社長の私以外は知らない事実。今回だけは黙認してやる。だが、約束を破った場合はクビだ」
泣いてはいけない。分かっているのに、頬には次から次へと冷たいものが伝う。
「今日は、帰っていいから。そんな顔で仕事されたら困る。あと、気持ちの整理もあるだろうから一週間ほど休んでもいいから」
「分かりました……」