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「サヨナラを言えなかったのは辛いわよね、でも大丈夫よ、明日からはもう一人の絢が通ってくれるし、あなたももう一つの同じ学校に通って同じようにいつも通り過ごせばいいだけ。そのあたりは何も変わらないの」
「そのあたりは、、、？」
「そう、、、」
真希は少し焦らすように間を置き、隠しきれない笑みを絢に向けいそいそと言った。
『パパが生きてたのよ！』
あまりの驚愕な話に絢は頭の中で反芻していた。
『パパが生きていたのよ！今、向こうのチキュウで私達を待っているの！』
真希は自分にも言い聞かせているみたいだった。
絢は一気にたくさんの理解しがたいことを言われ、頭の中は沸騰したヤカンのようだったが、絢が3歳の頃天文学者として惑星を調査している時に、不良の事故で死んでしまったと聞いていたパパが実は生きていたなんて、
真実かどおかはともかく、嬉しくて、嬉しくて、しばらくの間パパの話に華を咲かせた。
行き先が宇宙だろうが、地底だろうがパパに会えるなら何処でもいいとさえ思えた。