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宇宙

第1章 もう一人の私

いつものリビングに1人の男の人が座っている。
朝日に照らされ眩しくて、目を細めて見た。

その姿は絢にも見た事のある。。

写真でいつもおんぶや抱っこをしてくれてた。。

「パパ・・・」

頭の中で言葉を探したが出てこない。きっと すごく間抜けな顔をしていたに違いない。

「絢!真紀子達から聞いたぞ、元気にしてたみたいだな!パパ、長い事帰って来れなくてごめんな。」

パパは写真と同じ優しい顔でニコリと笑った。

気づけば絢の顔はぐしゃぐしゃになり、眼からは大粒の涙がボロボロ溢れ出た。
視界がぼやけグニャグニャに歪んだパパに向かって体が動いていた。

「お、、おか、、え、、り、、」
絢はお父さんの胸に飛び込み言葉にならない声で言った。
ヒクヒクとしゃっくりが止まらず過呼吸になりそうな
絢の背中を優しくポンポンと叩いてくれ、絢は初めてパパの温もりや優しさを感じる事が出来たのだ。

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