旅は続くよ
第25章 待ってて
N「…バカじゃない?」
俺が胸の内をたどたどしい言葉にした途端
ニノが溜め息混じりに言った
N「普段モノ考えない奴が頭使うと、ロクな事考えないね」
A「…ニノには分かんないよ」
N「分かりませんね。いや、言ってる事は分かるけどさ。
ちょっと逆に考えてみたら?」
A「逆…?」
N「そう。アンタの言う『真っ当な未来』をさ」
ニノが言った『真っ当な未来』では
俺が気持ちを抑えて潤をフって
元通り兄弟に戻って
でも、お互いわだかまりが残ってて…
少しずつ
少しずつ距離ができて
やがて潤に恋人ができて
俺を好きだった事も忘れていって
結婚して
子供もできて
俺となんか、たまにしか会えなくなって…
今、苦しいくらいのこの想いが
バカな青春の1ページでしか無くなってく
なんなら思い出したくない位の
記憶から消し去りたい物になってくんだって
N「それが望み?」
A「…言い過ぎだろ、そんなの…」
N「そんな事ないよ。これが普通でしょ、男同士なんだから」
A「………」
N「アンタはそれでいいの?」
そんなの…
嫌に決まってる
悲し過ぎるよ
その時
N「…ちょっと待って」
ニノの少し緊張した声が聞こえてきた
A「…なに?」
N「潤くん、帰ってきたみたい」
A「えっ…」
今頃?
あれから随分時間が経ってるのに
やっと?
今まで何処で何してたんだろう…
A「潤、どんな様子?」
N「どんなって…、分かんないよ。俺いま自分の部屋だもん」
A「見てきてよ」
N「え~、俺がぁ?」
A「いいから早くっ」
N「…ったく。じゃあ一旦切るね」
A「うん」
待ってる間、ドキドキしてた
潤はどんな様子なんだろう
今、どんな顔してるんだろう
暗い顔してないかな
それともホントにもう俺のこと好きじゃなくて
スッキリした顔してんのかな…
早く知りたい
早く
ニノの奴、ピュッと走ってピュッと戻って来いよ
ずっと携帯を握り締めて待ってた
俺が胸の内をたどたどしい言葉にした途端
ニノが溜め息混じりに言った
N「普段モノ考えない奴が頭使うと、ロクな事考えないね」
A「…ニノには分かんないよ」
N「分かりませんね。いや、言ってる事は分かるけどさ。
ちょっと逆に考えてみたら?」
A「逆…?」
N「そう。アンタの言う『真っ当な未来』をさ」
ニノが言った『真っ当な未来』では
俺が気持ちを抑えて潤をフって
元通り兄弟に戻って
でも、お互いわだかまりが残ってて…
少しずつ
少しずつ距離ができて
やがて潤に恋人ができて
俺を好きだった事も忘れていって
結婚して
子供もできて
俺となんか、たまにしか会えなくなって…
今、苦しいくらいのこの想いが
バカな青春の1ページでしか無くなってく
なんなら思い出したくない位の
記憶から消し去りたい物になってくんだって
N「それが望み?」
A「…言い過ぎだろ、そんなの…」
N「そんな事ないよ。これが普通でしょ、男同士なんだから」
A「………」
N「アンタはそれでいいの?」
そんなの…
嫌に決まってる
悲し過ぎるよ
その時
N「…ちょっと待って」
ニノの少し緊張した声が聞こえてきた
A「…なに?」
N「潤くん、帰ってきたみたい」
A「えっ…」
今頃?
あれから随分時間が経ってるのに
やっと?
今まで何処で何してたんだろう…
A「潤、どんな様子?」
N「どんなって…、分かんないよ。俺いま自分の部屋だもん」
A「見てきてよ」
N「え~、俺がぁ?」
A「いいから早くっ」
N「…ったく。じゃあ一旦切るね」
A「うん」
待ってる間、ドキドキしてた
潤はどんな様子なんだろう
今、どんな顔してるんだろう
暗い顔してないかな
それともホントにもう俺のこと好きじゃなくて
スッキリした顔してんのかな…
早く知りたい
早く
ニノの奴、ピュッと走ってピュッと戻って来いよ
ずっと携帯を握り締めて待ってた