旅は続くよ
第33章 特別なキス
空になったビールの缶を2つ、離れた床の上に置いて
寄り掛かり合うようにしてるだけで、何だか…落ち着く
A「…この前の、楽しかったね」
M「この前?ああ、デート?」
A「うん」
初めて外で待ち合わせして、初めてデートした
ああいう時に限って仕事が忙しくて、遅くなっちゃって
居酒屋に行って飲んだだけで終わっちゃったけど
今まで、ただの兄弟でいた時の雰囲気と違って
すごく、すごーく楽しかったんだ
M「でもなんか…ゴメンね?ホントはもっとデートらしい事したかったんだけど」
A「ううん。そんなの俺が遅くなっちゃったせいだし」
M「仕事なんだから、まー兄のせいじゃないよ。そんなの想定内だったのに、俺が…」
A「いいじゃん、楽しかったんだから。潤は楽しくなかった?」
M「超楽しかった」
A「くふふっ。ね?」
俺はね、あのデートで分かったんだよ
潤と一緒なら普通の居酒屋だって特別な場所になる
2人で出かけるだけで、めっちゃ楽しいんだ
でも、やっぱ俺らは男同士だから…
外じゃ手も繋げない
キスも出来ない
だから、こうして部屋で誰の目も気にしないでいられる時間も大事
つまり、潤と過ごす時間はどれも大事で、特別なんだよ
A「またしたいね、デート」
M「ホント?いいの?」
A「当たり前だろ?なんでそんな風に聞くの?」
M「や、だって…。何となく…」
潤が口ごもる理由は分かってるんだ
俺だよね?
俺があの時…、潤が想いを打ち明けてくれた時、散々迷ったから
想いを伝える時もいろいろ間違ったから…
だけど後悔なんてしてらんない
もう迷わないし、間違えない
そうじゃないと潤を困らせるばっかりだもんね
A「俺ね、行きたいとこあるんだ」
だから前向きな話をしようよ
M「え、どこ?」
A「潤の学校の近くの、もう行っちゃったかな?ほら、再開発ででっかいビル出来たっていうとこ」
M「あ~、アレだろ?この前朝のテレビで見たやつ。まだ行ってない」
A「あそこ、日本初上陸のおいしいパスタ屋さんがあるんだって」
M「うっそ。行きたい」
A「ね、行こうよ」
ホントは何処だっていいんだ
M「うんっ」
潤の笑顔が見れるなら、月だって行きたいくらいなんだ
寄り掛かり合うようにしてるだけで、何だか…落ち着く
A「…この前の、楽しかったね」
M「この前?ああ、デート?」
A「うん」
初めて外で待ち合わせして、初めてデートした
ああいう時に限って仕事が忙しくて、遅くなっちゃって
居酒屋に行って飲んだだけで終わっちゃったけど
今まで、ただの兄弟でいた時の雰囲気と違って
すごく、すごーく楽しかったんだ
M「でもなんか…ゴメンね?ホントはもっとデートらしい事したかったんだけど」
A「ううん。そんなの俺が遅くなっちゃったせいだし」
M「仕事なんだから、まー兄のせいじゃないよ。そんなの想定内だったのに、俺が…」
A「いいじゃん、楽しかったんだから。潤は楽しくなかった?」
M「超楽しかった」
A「くふふっ。ね?」
俺はね、あのデートで分かったんだよ
潤と一緒なら普通の居酒屋だって特別な場所になる
2人で出かけるだけで、めっちゃ楽しいんだ
でも、やっぱ俺らは男同士だから…
外じゃ手も繋げない
キスも出来ない
だから、こうして部屋で誰の目も気にしないでいられる時間も大事
つまり、潤と過ごす時間はどれも大事で、特別なんだよ
A「またしたいね、デート」
M「ホント?いいの?」
A「当たり前だろ?なんでそんな風に聞くの?」
M「や、だって…。何となく…」
潤が口ごもる理由は分かってるんだ
俺だよね?
俺があの時…、潤が想いを打ち明けてくれた時、散々迷ったから
想いを伝える時もいろいろ間違ったから…
だけど後悔なんてしてらんない
もう迷わないし、間違えない
そうじゃないと潤を困らせるばっかりだもんね
A「俺ね、行きたいとこあるんだ」
だから前向きな話をしようよ
M「え、どこ?」
A「潤の学校の近くの、もう行っちゃったかな?ほら、再開発ででっかいビル出来たっていうとこ」
M「あ~、アレだろ?この前朝のテレビで見たやつ。まだ行ってない」
A「あそこ、日本初上陸のおいしいパスタ屋さんがあるんだって」
M「うっそ。行きたい」
A「ね、行こうよ」
ホントは何処だっていいんだ
M「うんっ」
潤の笑顔が見れるなら、月だって行きたいくらいなんだ