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旅は続くよ

第46章 あまあまな気持ち

あれからグッスリ眠れちゃった?

1人でモンモンとしてたのは俺だけかよ

ドキドキし過ぎてゴロゴロしたりしなかったのかよ

なんで朝からそんなにカッコいいんだよ

くそイケメンなのが何となくムカつくっ!


N「…嫌い」

S「えええっ!?」

整った顔が驚いてちょっとブサイクなったのを見て

N「んふふっ、うっそー」

クスクス笑えたら、ムズムズするような気持ちが少し落ち着いた

S「なんだよ、もう~~」

N「ビックリした?」

S「心臓止まるかと思ったわ…」

撫でた肩を更に落とした翔ちゃんにまたクスクス笑って、俺はやっと起き上がった



皆で朝食を採った後、日曜なのに相葉さんは出勤、さと兄も店番

潤くんが後片付けしてくれてる間、リビングには俺と翔ちゃんだけ

2人でいると、なんか照れくさいような擽ったいような気分で

格別面白い話をしてるワケでもないのに

舞い上がっちゃってるみたいにニヤけてしまいそう

翔ちゃんも何となく嬉しそうにニコニコしてるから、きっと余計にそうなっちゃうんだろうけどさ


…もう、参ったな

俺ってこんな人だったっけ?

恋愛なんて久しぶりで調子が狂っちゃうよ

そこに片づけを終えた潤くんが来て

M「どうしたの?2人してニコニコしちゃって」

N「いえ、別に?」

変に思われたら嫌だから顔をギュッと引き締めた


M「そういやニノさ、アレ持ってる?『ひとつなぎの財宝』の単行本」

N「うん。全巻持ってるけど」

M「良かったら貸してくんない?俺、随分読んでないんだよね」

N「いいけど。どこら辺で止まってるの?」

M「頂上決戦が終わったあたり」

N「古っ!そんなのとっくに終わって、もうずいぶん前に新世界突入してるよ?」

M「だってね。まー兄が読め読めって言うからさ~」

N「相葉さん好きだからね~、ああいう泣けるヤツ」

M「なんだったら、さと兄の店で全巻買おうかと思ったんだけどね」

N「やめなさいよ、勿体ない」

A「ははっ、まー兄も同じこと言った。で、ニノから借りろって」

何となく流れで漫画の話で盛り上がっちゃって

ふと気づいたら、翔ちゃんはテレビを無表情で見てた


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