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旅は続くよ

第5章 一緒にコタツ

…幼馴染だもんな

仲良しなのは当たり前

2人にしかわからない会話

それも当たり前なんだろう

でも

S「…『さっきのアレ』ってなんだよ…」

なんか寂しい気持ちになってしまう


O「ゲームの話だよ」

S「のわっ!!智くんっ!?」


ビックリした!

そういやコタツで寝てたんだっけ

俺と真向かいの場所だから全然見えてなかった

ってか、気配消さないでよっ


S「起きてたの?」

O「ん、ところどころ。でね、潤がいた時からゲームの話してたんだよ、アイツら。
格闘ゲームでね、潤が忙しくてレベル上げめんどいって言ってて、
雅紀が『レベル上げしといてやる』って言って、じゃあニノと一緒に遊ぼうって」

S「へ~…、そうなんだ」

ゲームの話か…

そりゃ分からん

リビングでニノがゲームしてるの見て何度か話を聞いたけど

さっぱり分かんなかったもんな


O「大丈夫だと思うよ」

突然言われて何の事か分からない

S「え?何が?」

O「ニノと雅紀。付き合ってるとか、そんなんじゃねーだろ」

S「はあ?」


そりゃそうだろ

俺だって付き合っるなんて思ってないよ?

男同士なんだし


O「…なんだ。またかよ…」

よっこらしょ、って起き上がると
智くんは1つ溜息をついた

O「翔ちゃん、ニノが好きなんじゃねーの?」

S「はあ~!?」


“好き”ってなんだ

あの“好き”か!?


O「出たよ。ニブチン…」

S「出たって、あんた」

O「昔っからそうだろ?幼稚園のサオリ先生ん時も、小学校のマコちゃんの時も。
中学ん時のアレ、鈴木だっけ?卒業との時にやっと気づいて焦ってさ」

S「何だよ、急に昔の話…」

O「昔っからそう。いつものパターンだって言ってんの。
傍で見てる俺がわかんのに、自分で自分の気持ちに気づいてねーの」

S「…いつものパターンって…」


確かにあったよ、そんな事も

気になって構いたくって、

でもそれが自分の中で恋愛に結びつかないって事

マコちゃんの時はイジメだと思われて泣かれて嫌われて…って、よくある話

鈴木の時は卒業すると離れ離れになるって焦って、でも何で自分が焦ってんのか分かんなくて

その間び友達が鈴木に告白して持ってかれる…って、これもよくある話

いっつも智くんに泣きついてたっけ

でもさ、今回は違うだろ


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