無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

Ｓ「おはよ。あれ？ニノがいる」

Ｎ「んふふ」

翔兄が起きて来て、食卓が更に賑やかになる


Ｓ「１人で起きれた？」

Ｎ「ワタシだってやれば出来んのよ」

Ｓ「エライじゃん」

Ｎ「ちょ、やめてって。髪グシャグシャ」

Ｓ「あははは、鳥の巣みてえ」


翔兄のノンキな笑い声もイライラする

何言ってんだよ

ニノは１人で起きたんじゃねーよ

ホントの事を言わない２人にもイライラする


Ｏ「…腹へった～」

Ａ「さと兄、おはよ」

Ｓ「あ…。智くん、パジャマ裏返し」

Ｏ「お？…おお、気づかんかった」

Ｎ「と言って直さないのね」

Ｏ「後でどうせ着替えるじゃん。めんどくせー」


さと兄も揃って、皆で朝ご飯食べる

いつもの朝と同じ風景

まー兄がバカ言って

ニノがそれにツッコんで

翔兄が２人のオフザケに乗っかって

さと兄がバカ笑いして

いつもなら俺も一緒に騒ぐのに

イライラは募るばかり


食べ終わって片付けてても納まらない

Ａ「…潤、ホントに大丈夫？」

まー兄の心配そうな声にも答えられない


やがて、まー兄と翔兄が仕事に出掛けて

さと兄も店を開けに行って

俺も学校に行かなきゃいけないのに動けない

足が動かない

頭が回らない

無意味に流し台を拭いたりしても

自分でもワケの分からないモヤモヤが消えない


気づけば、何も物音のしない台所で

ニノだけが、食卓に肘をついて

ただ、俺を見てた