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雨が夕日に変わるとき

第1章 雨が夕日に変わるとき


「ほら、あたし中学生の時に男の子にいじめられてたじゃん。いじめられてたというか、私が変な子だからからかわれてただけかもしれないけど。その時に眞子ちゃん、いっつもかばってくれたでしょ?」

「そりゃ、親友なんだし当たり前でしょ!」

「そうなんだけど。私、嬉しくて……なんか男らしい眞子ちゃんのことだんだん意識するようになって、好きになっちゃったんだ。変……だよね」

 私は眞子ちゃんの顔を見られなくなって俯いてしまう。頭の上にふと温かいものを感じる。眞子ちゃんが私の頭を撫でてくれたのだ。拒絶されることさえ覚悟していたのに……。私の手の上には雫が零れ落ちる。

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