雨が夕日に変わるとき
第1章 雨が夕日に変わるとき
「変なのかもしれないけど、変じゃないよ。ごめんね。気づいてあげられなくて。綾ちゃんはずっと苦しんできたんだよね。ごめんね」
こんなどうしようもない私に優しい言葉をかけてくれる眞子ちゃん。私は眞子ちゃんの友達になれて、眞子ちゃんを好きになれて良かったと感じることができた。
「眞子ちゃんが謝らなくていいよ。こうやって優しくしてくれるだけで、充分幸せだよ」
「そっか、良かった。綾ちゃんが真剣に気持ち打ち明けてくれたから、私も真剣に考えたい。だから、少し時間をちょうだい。必ず返事はするから」
「ありがとう」
顔を上げて、眞子ちゃんを見る。眞子ちゃんは何かを考えているようだった。
「じゃあ、帰る?」
「そうだね」