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雨が夕日に変わるとき

第1章 雨が夕日に変わるとき


       ***

 それから私たちは普段と同じように過ごす。私が気持ちを伝えたこと意外は、何一つ変わらない。

 一週間くらいたったある日。

「綾ちゃん、あの返事したいから、前の公園に行かない?」

「いいよ」

 帰りのバスの中でふと眞子ちゃんに言われる。もうすぐ地元のバス停に着くって時だった。私の心臓は破裂してしまうのではないかというくらいドキドキしている。

 公園にはすぐに着いてしまった。私たちは前と同じベンチに腰かける。眞子ちゃんが急かすように口を開く。

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