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雨が夕日に変わるとき

第1章 雨が夕日に変わるとき


「眞子ちゃん……」

 ごめん、やっぱり好き。好き。好き。溢れる想いを口に出してしまうと、眞子ちゃんが今以上に困ってしまう。困らせると分かっているのに体はいうことを聞いてくれない。とめどなく溢れる涙を止めることは出来なくて。多分、今の私の顔はぐしゃぐしゃだし、鼻はずるずるだし、みっともない。

「でも、綾ちゃんのこと嫌いになったりなんてしないから。ずっと親友だからね」

「うん、うん、分かってる。眞子ちゃん、ありがとう」

 その後はお互い何も言わなくて、眞子ちゃんは私が泣き止むまでずっと背中を撫でてくれていた。

 私が泣き止んだ頃には、空は夕日で赤く染まっている。

「眞子ちゃん、ありがとう。これからもずっと友達だよ」

「当たり前」

 そう言って私たちは笑った。

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