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雨が夕日に変わるとき

第1章 雨が夕日に変わるとき


 その後も学校に付くまでテレビや芸能人のことなど他愛もない話が続く。高校前のバス停で降りると、門までの坂を上る。

 教室に入ると教科書を広げている生徒たち。

「じゃ、眞子のスパルタ教室始めます!」

 かけている黒縁メガネを指でクっと上げてふざける。

「はい、先生!」

「綾芽だけずるーい! 私たちも教えてよ!」

 眞子ちゃんの周りに女の子たちが集まる。眞子ちゃんは頭が良くて人気者だ。そんな眞子ちゃんにこの気持ちを伝えられるはずがない。私は笑ってごまかすことしかできなくて、そんな自分がとてつもなく腹立たしい。

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