テキストサイズ

どっちもぼっち。

第1章 みかん色に染まりたい柚と染まるきのないライム

 



 そのとき教室のうしろの扉が開いて、このクラスの男子生徒の一人が入室してきた。一瞬の間こちら(ぼっちで有名なぼっちと、ぼっちが露呈しつつあるぼっちの二人組)を物珍しげに眺めていたようだが、



「OREの忘れ物~♪」

 ガラガラガラ。



 鼻歌を再開させると体操着の入った巾着袋を持って、谷口君(まだ顔と名前が一致してないため一旦の仮称だけれども)は教室を出て行った。



 

ストーリーメニュー

TOPTOPへ