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ミニスカート

第8章 開国港の休日

パレードはそこそこに見て、たぬ吉はある屋台に向かった。

この屋台はたぬ吉が時々行く店の女のコ(おばさん)がバイトしている。昨日は会社の人と一緒であまりかまってあげられなかったから、少し売上に貢献するかと思ったのである。

「もう~、昨日は冷たい」
「そう言うなよ。ビール飲むかい?」
「やった~。ありがとう。たからたぬちゃん好きだなぁ」
生を2杯頼んでおばさんと乾杯する。

そして、たぬ吉にとってのメインイベントのコンサートへ。
ビールを買って飲みながらコンサートを見る。
おいっ、二日酔いじゃなかったのか?しかし、太陽の下で飲むビールはきくね~。

このアイドルたちは静岡発では一番長く活躍しているアイドルユニットなんだ。

可愛いし、歌も上手いし、ワンピースのスカートを翻して踊る姿はすっかりたぬ吉を魅了した。安心してください、スカートの下はスパッツですよ。たぬ吉は少し残念がっているけど・・・

歳かな、昨日0時過ぎまで飲んだからまだだるいや。いや、昼間から太陽の下で飲み過ぎだからだるいんだよ。

とにかく、アイドルのコンサートにすっかり満足したたぬ吉は土曜は早く帰ることにした。
女子バレーも応援したいしね。ちなみに、昨日の女子バレーは録画して、朝二日酔いで唸りながらもちゃんと見たからえらいもんだ。

明日はBLACK SHIPに専念したいところだけど、もう1回アイドルさんのライブ見たいなとたぬ吉は思っていた。

アイドルさんのライブ最高~、ワンピースのスカート翻して最高~とおバカな書き込みをツイートするたぬ吉。

ちなみに、慣れないツイートは、サブカルチャーイベントで人気のママドルさんと仲良くなりたくて始めたものだ。たぬ吉が何か新しいことを始める動機はいつもそんなもんである。

すると、なんと、なんと、信じられないことにそのツイートをアイドルさんご本人が見てくれて、しかもお気に入り登録までしてくれた。

感激して舞い上がりながらも、たぬ吉はスカートのこととかおバカなことをつぶやいてしまって申し訳ないと思っていた。

明日はBLACK SHIPを途中で抜け出してアイドルさんのライブに行くことはたぬ吉の中で決定事項となった。

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