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第8章 開国港の休日

日曜、黒船祭の最終日。そして、BLACK SHIPの開催日。

今日は体調がいい。日朝とドラゴンボールを見てからたぬ吉は歩いてBLACK SHIPの会場へ向かった。

会場は黒船祭で賑わう市街地から徒歩10分ぐらいの海浜地だ。

会場へ近づくと多数の痛車が見えてくる。
この痛車の展示もBLACK SHIPの見所だ。

入場口に向かうとショートカットの可愛いコが何やら困った様子で立ちすくんでいた。
放ってはおけないなと、たぬ吉は笑顔で女のコに近づく。

「どうしたの?一緒に行かない?」
女のコはコクンと頷く。可愛い~。

「じ、実は初めてなので入場の仕方とか分からなくて・・・」
「安心してください、ボクも2回目だけど、怖いところじゃないから。まあ、BLACK SHIP自体3回目の開催だけどね」

と女のコの笑いを取る。おどけてはいるが、たぬ吉の話した情報は本当のことである。
たぬ吉はテキパキと入場手続きを済ませる。ついでに、途中でアイドルさんのライブに行くために途中退場して再入場できるかの確認をすることも怠らない。

女のコは可愛いけど、よく見ると高校生ぐらいかな・・ヘタすると中学生ぐらい・・。
せっかくのイベントなんだ、イベントを一緒に楽しむぐらいなら何も罪にはならないよなとたぬ吉は思っていた。

「暑いね~、とりあえず何か飲もうか?」
とたぬ吉が言うけど、女のコは何か浮かない顔をしている。
やっぱり、見た目より歳がいってるのバレたかな、このコからするとおじさんになっちゃうのかなと思うたぬ吉。
わざわざ考え込まなくても充分おじさんだから・・・

「実は、お友達とはぐれちゃって・・LINEも返信がなくて・・」
女のコは本当に困っている様子だ。

「よし、探そう。歩き回れば見つかるかも」
たぬ吉は一緒にお友達を探すことにした。お友達はコスプレをするらしい。コスプレの姿を聞いて一緒に会場を歩き回る。

ついでに痛車を見たり、アニメ声優やアニソン歌手のトークや歌を聞いたりしていると女のコに笑顔が戻ってきた。

しかし、お友達は見つからない。
まだコスプレにチェンジしているところかも知れないと思って、係員にお友達とはぐれて困っていると事情を話して、女のコだけ女子更衣室に入れてもらう。

女子更衣室にもいなかったらしい・・・

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