ミニスカート
第11章 キセキの街に最後の恋の旅
「分からないよ~、ボクだって男だから言い寄られたりしたら・・」
「きゃはは、あたしは絶対にたぬちゃんを誰にも取られない自信あるもんね~だ」
悪戯っぽく笑うバツ2さんに口づけながらたぬ吉は思った。確かにどんな女に言い寄られてもきっとボクはここに戻ってくるんだろうなと・・
朝は5時台の一番電車で帰らなければならない。出張で飲んで1泊したことになっている以上、あまり遅くなるわけにもいかない。
朝は勝手に行くから起きなくてもいいよとたぬ吉は言った。
できるなら、明日も明後日もこの街に住んで、バツ2さんや娘とお出かけとかしたい。ここに住んでいた時はたまにそうしたように・・そんなことをたぬ吉は思っていた。
「ありがとう、たぬちゃん、遠くて大変なのに来てくれて・・」
「また来るよ。遠いけど、バツ2さんや娘を想って旅をするのは幸せ気分な旅なんだ」
「ありがとう。しばらく会えないから、たぬちゃんは遠洋漁業の漁師さんかパイロットさんなんだって思うことにしてるの」
なるほど、遠洋漁業の漁師さんやパイロットさんなら一度航海とかに出てしまえばしばらくは帰ってこれない。
だったら自分はモビルスーツのパイロットかなとたぬ吉は思う。日々被弾して、ボロボロになる戦いを強いられて、傷ついた翼を癒せる場所はここだけなんだ。
ずっと鳴らなければいいと思っていた目覚ましが鳴った。毎日聞き慣れているその音がたぬ吉にはバツ2さんと娘と自分を引き離す悪魔の音に聞こえた。
バツ2さんに迷惑をかけないように目覚ましを止めようとしたが、一緒にお布団にいたはずのバツ2さんはもういなかった。
「おはよう、たぬちゃん。一緒に朝御飯と言いたいけど、そんな時間ないから電車の中で食べて」とおにぎりを手渡してくれる。
「ありがとう。気を遣わせちゃって、超早起きさせちゃってゴメン・・」
たぬ吉は感激のあまり涙が出そうになるのを堪えている。
「きゃはは、大丈夫よ。これからまたゆっくり寝るから。また来てね」
「うん、次は黒船かな。クソガーキも来るからね」
「その後、あたしの誕生祭にも来てくれたら嬉しいな」
「土曜か・・飲み会でも作って来るか・・またアバレないでよ」
「昨年は・・面目ない」
「いや、ボクが悪いんだ。ボクが寂しい思いをさせちゃったから・・ゴメンね」
「きゃはは、あたしは絶対にたぬちゃんを誰にも取られない自信あるもんね~だ」
悪戯っぽく笑うバツ2さんに口づけながらたぬ吉は思った。確かにどんな女に言い寄られてもきっとボクはここに戻ってくるんだろうなと・・
朝は5時台の一番電車で帰らなければならない。出張で飲んで1泊したことになっている以上、あまり遅くなるわけにもいかない。
朝は勝手に行くから起きなくてもいいよとたぬ吉は言った。
できるなら、明日も明後日もこの街に住んで、バツ2さんや娘とお出かけとかしたい。ここに住んでいた時はたまにそうしたように・・そんなことをたぬ吉は思っていた。
「ありがとう、たぬちゃん、遠くて大変なのに来てくれて・・」
「また来るよ。遠いけど、バツ2さんや娘を想って旅をするのは幸せ気分な旅なんだ」
「ありがとう。しばらく会えないから、たぬちゃんは遠洋漁業の漁師さんかパイロットさんなんだって思うことにしてるの」
なるほど、遠洋漁業の漁師さんやパイロットさんなら一度航海とかに出てしまえばしばらくは帰ってこれない。
だったら自分はモビルスーツのパイロットかなとたぬ吉は思う。日々被弾して、ボロボロになる戦いを強いられて、傷ついた翼を癒せる場所はここだけなんだ。
ずっと鳴らなければいいと思っていた目覚ましが鳴った。毎日聞き慣れているその音がたぬ吉にはバツ2さんと娘と自分を引き離す悪魔の音に聞こえた。
バツ2さんに迷惑をかけないように目覚ましを止めようとしたが、一緒にお布団にいたはずのバツ2さんはもういなかった。
「おはよう、たぬちゃん。一緒に朝御飯と言いたいけど、そんな時間ないから電車の中で食べて」とおにぎりを手渡してくれる。
「ありがとう。気を遣わせちゃって、超早起きさせちゃってゴメン・・」
たぬ吉は感激のあまり涙が出そうになるのを堪えている。
「きゃはは、大丈夫よ。これからまたゆっくり寝るから。また来てね」
「うん、次は黒船かな。クソガーキも来るからね」
「その後、あたしの誕生祭にも来てくれたら嬉しいな」
「土曜か・・飲み会でも作って来るか・・またアバレないでよ」
「昨年は・・面目ない」
「いや、ボクが悪いんだ。ボクが寂しい思いをさせちゃったから・・ゴメンね」