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ミニスカート

第12章 男子、万引きの代償

水木はズボンのポケットの中に固いモノを確認した。間違いなくブツはあると確信した。

「股間の固いモノを出しなさい」

アキラはもうパニックになっていた。股間の硬いモノを出せって、どうするつもりなんだ。さっきのカマの様子からこの水木ってヤツは男のコが好きなようだ。それを出したら見逃してくれるってことか・・。イヤだけど、見逃してもらうには出すしかない。

涙目になりながら意を決してアキラはズボンとトランクスを下げてイチモツを出した。

「うひょ~、いいチンコじゃないか」と水木は一瞬喜んだが・・。

「って、そうじゃね~だろ~、誰がんなモン出せって言った~」と怒り出した。

「だ、だって、股間の硬いモノを出せって」とアキラは泣きそうな顔をする。

「こりゃあオレが悪かった。ポケットの中のって言うところを股間のなんて言っちまった」

水木はしまったと思った。ポケットの中をまさぐった時に硬くなったモノに触ってしまったんで、すっかりそっちに神経がいってしまったようだ。

「さあ、もう観念して盗んだもんを出しな。全部分かってるんだ」と水木は諭すように優しく言った。

アキラは観念してズボンのポケットに忍ばせた化粧品を出した。

「ごめんなさい、許してください」と泣きながら土下座をする。

「化粧品じゃないか。なんだってまたこんなもんを・・」

呆れたように化粧品を見る水木にアキラは泣きながら全てを話した。男の娘になるために化粧品が欲しいのに人目を気にして堂々と買い物ができずについ万引きなんてしてしまったことを・・

人目を気にして堂々と買い物ができず・・エロ本を万引きするのと同じような理由じゃないかと水木は思った。

「万引きは犯罪だと言うことは分かっているな」

「はい」
アキラは泣きながら震えている。

「それを見逃してもらうのにただってワケにはいかない。相応の覚悟をしてもらうぞ」

そら来たとアキラは思った。こうなる覚悟はしていたのだ。化粧品を万引きなんてことになれば犯罪者にはなるし、女装趣味のこともみんな明るみに出てしまう。それだけはイヤだ。ここは言うとおりにするしかない。

涙目で震えながらコクンと頷く。その仕草はまるで女のコのようだ。

「よ~し、いいコだ」と水木は嬉しそうに笑う。

「どうだ、オレの女にならないか。そうすりゃあ化粧品だって何だって買ってやるぞ」

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