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ミニスカート

第12章 男子、万引きの代償

キモチ悪かった。男に抱きつかれるだけでもキモいのに、その上ヤツはカマだ。

珍満術で女のコになっていると女性ホルモンが多量に分泌されるのか男に抱かれるのも少し嬉しくなる(アソコは完全に男を欲しがっている)が、今はまだ珍満術は使っていないから男に、あろうことかカマなんかに抱きつかれたらキモチ悪いことこのうえない。

カマの名前は翔子。本当は翔吾というのだが、女のコになりたくて勝手に翔子と名乗っているのは警備員の名札を見れば分かる。

「キモチ悪いヤツだ、離れてくれ」とアキラが拒むと「うえ~ん、邪険にしないでよ~」と泣くから更にキモチ悪い。

翔子が言うには水木が妊娠して産休に入ったらしい。アキラには翔子が何を言っているのかよく理解ができなかった。しかし、妊娠となると心当たりはないとはいえない。

「ま、まさか、ボクが子供作っちゃったのか?」

アキラが訊ねると翔子はゆっくりと首を横に振った。

それはそうだろう、確かに珍満術をかけて水木に中出しはしたが、その後水木は確かに男に戻っていた。アキラは少しホッとした。

水木を孕ませたのは警備会社の本部の人事部長とのことだ。

人事部長はどこでどう調べたのか水木の情事のことを知っていた。万引きで捕まえた男子高校生を相手に情事を繰り返していたと。

ネタ元はよく分からないが、もしかしたら水木に犯された男子高校生が情報提供をしたのかも知れない。

水木には他にもこんなことをする男子高校生がいたのかと嫉妬心も覚えたし、もし本当にその男子高校生が訴えたのなら、女のコにしてもらえて美味しいこともしてもらえるのに何と愚かなヤツだとも思った。

人事部長は事情確認と称してこのネタで水木を脅して関係を迫った。
そしてなんと人事部長も錬金術や珍満術の使い手だった。

珍満術で女にされた水木に人事部長は中出しを決めた。

人事部長の珍満術は邪悪な程に強力なモノで水木がいくらがんばっても男に戻ることができなかった。

水木は必死に術の精度を高めて男に戻ろうとして、ついに元に戻せるまでの術を会得したのだが、その時には既にお腹に赤ちゃんがいることが発覚した。

子を宿したら母性本能が目覚めてしまって水木は赤ちゃんを産む決心をしたのだという。

だから最近は体の関係をしなかったのかとアキラは思った。体調が悪いというので心配してたのにこれが真相だったか。

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