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ミニスカート

第15章 走れぺニス

「そうだよ、これが御乳様だ・・そして女神様も拝んでくれ」

ペニスも涙が溢れて止まらない。しかし、この状況では死に行く弟のための涙か御乳様や女神様に感動している涙かよく分からなくなった。

「な、なんて光后しくて美しい、これが女神様か」

今度は女神様を拝んでアナルは感動に震えて大粒の涙を流した。

「これが女神様の御本尊様だ。よ~く拝んでおくんだ」

ペニスはとっておきのページを見せた。
それは御開帳をしておっ開けの女神様の写真だ。膣内(なか)までバッチリと拝むことができる。

「な、なんて美しい、神々しい、神秘的なんだ、これが女神様の御本尊様か・・」

アナルは感動と悦びに打ちひしがれて大粒の涙を流す。涙が本に滴ってしまったが、こんなこともあろうかと本をビニールで覆っておいたので汚れずに済んだ。

「新しい命を生み出す所だからな、生命の神秘に満ちている。この世界で一番神々しいモノだ。生命をお授けになる神様の世界と繋がっている唯一のモノなのだろう」

ペニスもまたその神々しく神秘的な美しさに感動して震えていた。

「兄さん、ありがとう。こんな素晴らしくて尊いモノを見せてくれて。ボクは幸せだ、もう思い残すことは何もない」

アナルは目を閉じて涙を流す。布団の股間の部分が盛り上がる。長い間病気のため勃つこともなかったイチモツが久しぶりに勃って、布団をも持ち上げる程に大アバレをしたのだ。

しかし、ドピュンをする力はもう残っていなかった。アナルは幸せそうな笑顔を浮かべて眠るように息を引き取ったのだ。

「アナル、アナル~っ」

弟を看取ったペニスは号泣して悲しんだ。
最期の最期に何とか間に合って死に行く弟の切なる願いを叶えてあげられたことだけが救いであった。

「ありがとうございました、ありがとうございました」

ペニスは弟が最期に拝むことができた御開帳の写真にひれ伏して何回も拝んで御礼を言った。

しかしペニスには弟の死を悼んでいる時間さえなかった。一刻も早くこの本を無事に返さなければ親友センズリウスの命が危ない。

詳しい事情は勿論言えないので、親友の命が懸かっていて一刻を争うとだけ説明して病院と僧侶にアナルの葬儀を託して、人でなし、薄情者の汚名を誇りとして受けてペニスはセンズリウスの元へ急いで旅立った。



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