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恋愛成就の願いごと

第1章 恋愛成就の願いごと

 掃除が終わり、社務所に戻る。

「優花ちゃん、お疲れ様」

「はいっ!」

「なになに、機嫌いいじゃない」

「そんなことないですよっ。じゃあ、郵便物の仕分けしてきますね」

「あらま、優花ちゃんが自分から働くなんて珍しい。明日は台風ね」

「そんなことないですよ~」

 お茶菓子を食べながら、ニヤニヤ詮索してくる先輩をするりと交わし、逃げるように仕事を始める。先輩はそれ以上、何も問い詰めて来ない。そのことに安堵のため息を吐いた。

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