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お嬢様と二人の執事

第5章 漂

わかってる。

俺はこの女に甘えてるんだ。

だけど、どうしようも止められない。

身体を貫く快感は、全てを忘れさせた。

俺にぶら下がっている欲望は、沙都子様の中に入ると全ての苦悩を忘れさせてくれた。

だから一瞬でも長く、一瞬でも強く繋がっていたい。

汗が目に入るのも構わず、沙都子様の身体を貪り続けた。

「あ…あああっ…一也さ…だめえっ…」

「いいから…イケよ…気持ちいいんだろ…?」

淫らにうねる身体をぎゅっと抱きしめると、一層奥まで突き上げる。

その繋がった場所から聞こえる、粘着質な音が俺を掻き立てた。

「こんなに濡らして…神山でなくて俺でよがりやがって…淫乱…」

「いやっ…やめてっ…痛いっ…」


ヤメテ…イタイ…


ヤメテ…イタイ…イタイヨウ…


「あ…ああ…沙都子…沙都子ぉ…」

胸に顔を埋めると、そのまま腰を振るスピードを上げた。

胸をわしづかみにして、責め立てると沙都子様の身体がビクビクと痙攣した。

「ああああっ…一也っ…」

「沙都子っ…イクっ…」

ぎゅうっと締め付けられ、限界が来た。

果てたいと思っていないのに、勝手に身体が絶頂を迎えた。

ビクビクと沙都子様の中で震える己を感じながら、意識が遠のく。

どさりと沙都子様の上に崩れ落ちて、意識を手放した。

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