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長い話をした。

途中、泣いてしまっても神山はずっと話を聞いてくれた。

吐き出すように語り終えると、ぐったりとした。

そんな俺をベッドに横たえて、神山は手を握ってくれた。

「辛かったな…」

たった一言。

その一言で、俺の心にあった重いものが溶けていくようだった。

「こうやっているから…もう寝ろ…。」

そっと俺の髪を撫でてくれた。

ぎゅっと握った手は、温かくて。

なぜだかとても安心した。

「神山…くん…。」

「ん？」

「ありがとう…。」

にこっと笑うと、俺のまぶたの上に手を置いた。

「礼なんか言うなよ。」

深い声だった。

吸い込まれるように、俺は眠った。


翌朝起きると、神山がベッドに突っ伏して眠っていた。

肩を触ると冷えきっていた。

額に触れると、少し熱っぽかった。

慌てて揺り起こすと、神山は微笑んだ。

「このくらい平気だから。気にするな。」

そう言って部屋を出て行った。

一日、神山はふらふらしながら仕事をしていた。

夕食の時間に、ついに神山は倒れた。

慌てて回りの人間が神山を担いで部屋に連れて行った。

後を追って部屋に行くと、びっくりした。

神山を心配して、屋敷中の使用人が集まってきていた。

敵わない…

改めて俺は、そう思った。