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お嬢様と二人の執事

第7章 溶ける身体

着替えが終わり、優子と貴子が部屋を去ると、神山は沙都子の手を取った。

そのまま寝室へ導くと、沙都子を横たえた。

「傍に居てもいいですか…?」

「悟さん…いいの…?」

「なにがでしょう」

「私は高宮に…」

最後まで言葉にならない沙都子を、神山は抱きしめた。

「ごめんなさい…」

沙都子は神山にしがみつくと、涙を流した。

こんなに好きなのに、なぜ高宮に惹かれるのか…。

沙都子の心は宙に彷徨ったままだ。

「いいのです…沙都子様…」

神山はそっと沙都子の頬に手を添えた。

「なにがあっても…私の気持ちは変わりません」

「悟さん…」

そっと頬に唇を寄せると、沙都子は目を閉じた。

「ただ、お傍に居させてください…」

神山の低い声が、沙都子の身体を走る。

身体が疼くのを沙都子は感じた。

はしたないと思う。

淫らだとも思う。

先程まで高宮に身体を開いていたのに、なぜ自分は…。

「沙都子様…」

神山の切ない声に、目を開ける。

沙都子の手が、神山の頬を包む。

「いいの…?」

「沙都子…」

「お願い…もっと、抱きしめていて…?」

か細い声で、目を伏せながら神山にねだる。

そんな沙都子を、神山は掻き抱いた。

「ああ…好きだ…沙都子…」

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