お嬢様と二人の執事
第9章 雪の降る街
「一也…私は私のものなの…?」
「…沙都子?」
「ねえ、答えて!私は、私のものでいいの!?」
「落ち着いて…沙都子…」
目隠しをされたまま、沙都子が起き上がる。
高宮の身体に縋り付いた。
「私は、私でいいの?」
「…いいですよ…沙都子様…」
細い背中を高宮の手が撫でていく。
沙都子をなだめるように。
「あなたは…いつまでも私の中で…永遠に愛おしい人だ…」
「一也…」
「あなたは、いつでもどこでもあなただ…だから…」
高宮の唇が、沙都子の唇を覆った。
「笑って…?沙都子…」
高宮の切ない声が、沙都子の鼓膜を揺らした。
「好きだよ…沙都子…」
高宮の声は一層切なさを帯び、そして沙都子の身体の奥深くに届いた。
沙都子の手が高宮の顔を包み込む。
そのまま唇を寄せると、高宮にキスをせがむ。
「ちょうだい…一也」
必要とされる喜び。愛される喜び。
沙都子の身体を満たしていく。
高宮の震える唇が、再び沙都子の唇を覆った瞬間、二人はただの男と女になった。
互いの身体を貪り合う、男と女。
雪の降る寒い夜に、お互いの鼓動だけを頼りに身体を寄せ合う。
熱が高まり汗に濡れても、心のどこかは冷えたままだった。
だが、この瞬間。
今だけは…
なにもかもを忘れたいと二人は思った。
「…沙都子?」
「ねえ、答えて!私は、私のものでいいの!?」
「落ち着いて…沙都子…」
目隠しをされたまま、沙都子が起き上がる。
高宮の身体に縋り付いた。
「私は、私でいいの?」
「…いいですよ…沙都子様…」
細い背中を高宮の手が撫でていく。
沙都子をなだめるように。
「あなたは…いつまでも私の中で…永遠に愛おしい人だ…」
「一也…」
「あなたは、いつでもどこでもあなただ…だから…」
高宮の唇が、沙都子の唇を覆った。
「笑って…?沙都子…」
高宮の切ない声が、沙都子の鼓膜を揺らした。
「好きだよ…沙都子…」
高宮の声は一層切なさを帯び、そして沙都子の身体の奥深くに届いた。
沙都子の手が高宮の顔を包み込む。
そのまま唇を寄せると、高宮にキスをせがむ。
「ちょうだい…一也」
必要とされる喜び。愛される喜び。
沙都子の身体を満たしていく。
高宮の震える唇が、再び沙都子の唇を覆った瞬間、二人はただの男と女になった。
互いの身体を貪り合う、男と女。
雪の降る寒い夜に、お互いの鼓動だけを頼りに身体を寄せ合う。
熱が高まり汗に濡れても、心のどこかは冷えたままだった。
だが、この瞬間。
今だけは…
なにもかもを忘れたいと二人は思った。