テキストサイズ

お嬢様と二人の執事

第10章 旅立ち


家に着くと、高宮が口を開く。

「沙都子様、申し訳ないのですが本日は貴子と優子も休みを頂いております。明日の朝まで、高宮でお許しください。」

茶目っ気たっぷりに言う高宮に沙都子も笑う。

「ふふふ、いいわ。許すわ。」

「ありがたき幸せ。夕食はいかがなさいますか?」

「今はいらないわ。謝恩会で食べ過ぎちゃったみたい。」

「ではお休みになりますか?」

沙都子の手を握り高宮がにやりと笑って言う。

「それとも?運動なさいますか?」

その笑みに体の奥が熱くなるのを感じた沙都子。

潤んだ目で高宮を見つめる。

高宮のベストに手を伸ばした沙都子。
それが合図になる。

高宮が沙都子を抱き上げ寝室に連れて行く。

ベッドの上に置かれた沙都子。

「一也さん…。」

「そんな目をしないで…大丈夫、あなたの不安も何もかも…俺に委ねて。」

高宮の唇が沙都子の唇に触れる。

何度か軽く触れるだけのキスを繰り返す。

その間に高宮の手は沙都子の女袴の帯にかかる。

シュルルッっと絹の滑る音がして袴が滑り落ちる。

袴の下は少し短めに着付けられた着物姿。

その袷から手を差し込む高宮。

沙都子の躰が期待で熱くなる。

「一也さんっ、んんっ」

差し込まれた高宮の指が沙都子の胸の飾りに触れる。

幾重にも重ねられた絹の隙間から送られる刺激はもどかしくて沙都子は強請るように高宮のシャツを握る。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ