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恋空予報

第10章 思い出

二宮side




そのが眠った頃、俺たちは
ソファーでまったりしていた。



「…明日、学校いいの?」

「うん、大丈夫だよ」



相葉が俺を引き寄せて
軽く触れるだけのキスをした。



…唇が熱い。



「…相葉、
話があるんだけど…」



これ以上、
相葉に黙ってるのは嫌だった。



俺は母さんのことを全部話した。



俺たちのために体を売っていたこと、
勝手に出ていったこと、
今までずっと一人でやってたこと。



全部、全部話した。



途中、泣き出した俺を
相葉が抱き締めてくれた。



そして、未来のこと。



「…このまま、就職しようかなって」

「…そっか。」



しばらくの沈黙。



けど、相葉が俺の頭を
優しく撫でてくれた。



「話してくれてありがとう。
ニノちゃん、軽くなった?」

「…うん、相葉のおかげで…」



相葉じゃなかったら、俺は話していないと思う。



相葉だから、話したんだ。



「それとさ…ゆうとそのちゃんなことなんだけど…」

「あー、あいつら、マジで、なぁ?」



ゆうくんとそのは相思相愛、らしい。


…キス、したとか…。


まだ小さいからね?


そういうの簡単にできるんだけどさ。


けど、そのはゆうくんのことが
本当に好きで。


俺が相葉を想ってる気持ちよりも
上かもしれない。


なんてな。



「じゃあね、ニノちゃん」

「ん、またな…」



相葉は振り返って、
俺のもとに駆け寄ってきた。

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