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恋空予報

第10章 思い出

相葉side




唇がゆっくり離れて
お互いの顔を見つめ合う。



…ニノちゃんは瞳を潤ませて
俺を見ていた。



「…ニノちゃん、大好き」

「うん。俺も…」



ニノちゃんがぐすぐす泣き始めるから
俺はニノちゃんを抱き締めた。



小さい体は俺の腕の中にすっぽり収まって。



泣いていて少し震えるニノちゃんは
すっごく……かわいい。



「ニノちゃん、泣かないでよー…」

「泣いてなんか、ない…っ」



ニノちゃんは俺を軽く睨んだ。



怖くないもん。



俺より年上なのにさ、なんでこんなにかわいいの?



「ニノちゃん、帰ろっか
もう遅いよね…」

「うん。帰ろう……」



ニノちゃんの柔らかい手を握りながら
俺たちは夜道を歩いた。

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