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恋空予報

第11章 離反

相葉side




なんだか家に帰る気がしなくて。



…翔ちゃん家に来てた。



「え?は?雅紀?」

「ごめん…」

「いいけど…上がって?」



翔ちゃんは麦茶を持ってきてくれて、
なんとなく察したのかなにも聞かなかった。



…優しい。



翔ちゃんは幸せそうだ。



いつも松本先輩の話をしている。



俺はあんまりしないから「大丈夫?」
ってよく心配してくれた。



…恥ずかしくて言えなかったんだ。




こんな俺だからニノちゃんも
嫌になったのかな。



そう思ったらなんか
鼻の奥がツンっとしてきちゃって。



「雅紀、今日は話聞くよ」

「っしょおちゃ…」



何回も何回も同じ様なことを言って
その度泣いて。



翔ちゃんも一緒に泣いてくれて。



「中退、かぁ…」

「っでね、ニノちゃんに拒否されててっ…
電話もメールも出てくんないし既読つかないのっ…」



俺が泣いてたら翔ちゃんの温かい手が
俺の頭にあった。



「しょおちゃ…っ」

「辛かったな、もう我慢しなくていいから」



…翔ちゃんは自慢の親友だよ。

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