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恋空予報

第11章 離反

二宮side




潤くんに言われた言葉。



「相葉がいなくなった」




…え?



いなくなった、って、
そんなの…。


部活はしないで
帰ったんじゃねぇの?


俺が呆然と立ち尽くしていると
潤くんが探しにいこうって
俺の手を引いた。


…うそ。



相葉がいなくなった…?




「…学校は?」

「可能性はあるけど…
下駄箱見てみればいいんじゃね?」

「潤くんナイスアイディア」



で、下駄箱見てみると
相葉の靴があったわけで。



…どこにいんだよ。



こんな時間まで学校なんて
おかしいだろ。



一年棟も二年棟も、三年棟も
全部の教室回った。



けど、相葉はどこにもいなかった。



途中、大野先生を捕まえて
相葉を見なかったか聞いた。



「えっ?倉庫にしまっといてくれる?
って言ったきり、みてないよ?」




…倉庫、倉庫?



あそこって確か、立て付け悪くなってて
よく出れなくなるんじゃなかった?



「先生、倉庫の鍵って…」

「あぁ、あるよー」



ちゃらちゃらと音を鳴らすソレ。



俺はソレを奪って
倉庫まで走った。



相葉は、絶対泣いてる。


泣き虫だから。

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