テキストサイズ

恋空予報

第11章 離反

二宮side




……俺から離れたのに
会いたい、なんて…。


今さら言えなくて。



そのだってもう小学校入学して、
卒業して。


気付けば彼氏とやらができる年。



「だーかーらぁ!
ゆうくんだってば!」

「……嘘だろ」



え、なに?


そのの初彼氏、ゆうくん?


ゆうくんはあの頃のかわいい笑顔はそのままで
体だけ大きくなった感じ。


まだ少年らしい。



「え、ゆうくん?
相葉元気にしてる?」

「兄ちゃんは……
二宮さんに会えないからって
落ち込んじゃってだめだよー」



……ばか。



落ち込んでんじゃねーよ。



「…そうか」



俺だって就職して、
相葉だって就職したハズだ。



もうフラれたも同然。


同じだよ。


で、一通りゆうくんの紹介が終わった。


で、帰ったんだ。



「まさかそのに彼氏ができるとは…」

「へへへ、私だってもう17歳だからね?」



そうだよ。



もうそのは17なんだ。



俺が年取るわけだ。


俺はもう27か。



となると、相葉は25か。



……会いたいなんて、
思ってない。



会いたい、なんて…。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ