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恋空予報

第15章 すれ違い

二宮side





「んー、まだかなあ…」



時刻は十一時。

…日付変わるって言ってたし
もしかしたら遅くなるかも。



……なら、もう寝ようかな。



「…寝よ」



雅紀が早く帰ってこないかなあ、
とか思いながらスペースを開けて眠りについた。


















「…あれ?」



玄関からがちゃがちゃと
乱暴な音が聞こえる。


怖くなって布団に潜り込むと
音はぴたっと止んで。




でも、どたんっと
うるさい音がまた聞こえて。


気になって寝室のドアを少し開けて
覗くとそこには女の子と雅紀。



「あ、えっと…」

「送ってくれたの?
ありがとう。」

「あ、はい」



雅紀は気持ち良さそうに
寝息を立てながら寝ている。



…ったく、迷惑かけて。



「んぅー…」



雅紀が目を擦りながら
瞼をうっすらと開ける。



「あ、ありがとう。
もう帰っていいよ。」

「あ、はい。
では…」



俺をじっと見つめてから
その子は帰っていった。


…女の子とか、
マジ有り得ないから。

……こんなことで嫉妬する俺は
相当雅紀のことが好きなんだろうな……。

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