
恋空予報
第16章 旅行
「わぁー、ひろっ!」
俺は畳の上に寝転んだ。
その横に、まあくんが
腰を下ろした。
まあくんの大きくて優しい手が
俺の頭をさらさらと撫でる。
それが気持ちよくて、
くすぐったくて。
さっきまではしゃいでたから、
なんだか眠くなってきて。
「ニノ、眠たい?」
「んーん、大丈夫」
まあくんの腰に巻き付いてると、
まあくんは嬉しそうにする。
ちらっと見上げてみると
視線が重なる。
なんだか甘酸っぱくて、
ふわふわしてる。
ピュアな中高生
みたいになる。
「んふふ、ニノかわいー」
「えー?ほんとー?」
「うん、宇宙一かわいい」
「それは言い過ぎ」
まあくんに唇を押し付けて
体を預ける。
まあくんはデレデレしてる。
…折角のかっこいい顔が
台無しだよ…。
「ニノー、お風呂はいる?」
「もーちょっと
まあくんといるー。」
「わかった」
まあくんは俺より年下の癖に
すっごく落ち着いてる。
俺はなんだか恥ずかしくなってきて
まあくんから離れた。
「ニノちゃん?」
「なんだよ」
「言葉遣い悪ーい。」
「うっせ」
急に恥ずかしくなってきたから
照れ隠しで言葉遣いが悪くなる。
そんなことをわかってくれる
まあくん。
俺の頭を優しく撫でる。
「もー…。
…これ以上好きにさせて
お前はどうしたいんだよ。」
「ふふ、もっと好きになって?」
「…ばあか」
まあくんは照れてる俺を見て
かわいいなあ、って言う。
…俺たちの幸せの形は、
これ、かな…?
