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恋空予報

第16章 旅行

二宮side



目を開けると
目の前には雅紀の寝顔。


意外に長い睫毛や
端正な顔立ち。



全部俺が好きなモノ。


…あ、そうか。

俺、気を失ったんだ。


雅紀が後処理してくれたのか、
腰は全然重くないしダルくない。


ありがと…。


言葉に表すのは恥ずかしいから
行動で表してみた。


触れるだけのキス。



それでも起きないから
雅紀の手をぎゅっと握ってみた。



「んーぅ?」

「あ、起きたー」



雅紀は俺の頭を優しく撫でる。


その大きくて優しい手が
気持ちよくて。


思わず頬が緩んだ。


その緩んだ頬を
雅紀がむにむにと揉む。



「かーわいいの」

「んむぅ…」



雅紀に触るだけで、
触られるだけで
幸せになる。


本当に小さなことでも
雅紀となら幸せな気持ちになる。



「そろそろ夕飯の時間になるね。
顔、洗ってこようかなあ」


そう言いながらうーん、と
伸びをする雅紀。


…かっこいいのに、かわいい。


そんなずるいの、ないでしょ?



雅紀の後ろを歩いて
俺も顔を洗った。

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