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恋空予報

第16章 旅行

二宮side



帰りの車の中、
雅紀は寝ていいよって
俺を後ろの席に乗せた。


…あ、ここだと
雅紀の顔見れない…


けど、運転してるかっこいい雅紀が
見れるからまあいいか…




時々揺れるその振動が気持ちよくて
俺は気付けばゲームを中断して
横になっていた。
















「…ノ…いたよ。
ニノ…起きて…」



呼ばれた気がして
瞼を開けると
雅紀の顔があった。



「あ、起きた。

ほら、サービスエリアついたよ。
…なんか飲みたいものとかある?
一緒にいこうよ。」



俺はその一緒、に反応して
体を起こして雅紀についていった。


雅紀はみんなへのお土産を買っていく。

…会社の人になんか
買っていった方がいいかな。


…佐々木にでも買っていってやるか。


佐々木の好きそうな
クッキーをカゴにいれる。


…そのには動物のぬいぐるみかな。


ピンク色のクマのぬいぐるみを
カゴにいれる。

…これでいいんじゃね?


俺としてはすごい奮発したよ?



「ニノ、いくよ」

「うん」



雅紀の手をぎゅっと握って
人混みを掻き分けながら
レジへと進んだ。


会計が済むと、
今度は俺が運転する番。


「ニノ、居眠り運転だけは
ほんとにやめてね?」

「わーってるよ」


これでも運転は得意な方。


だってゲームでよくやるもん。


免許だってちゃんと持ってるし。



「よし、出発進行っ」

「おーっ」



当たりは暗くなり始めていて
旅館を出てもう二時間。


そんな遠いとこまで
雅紀が連れてってくれた。


それがなんだか嬉しくて
一人でニヤニヤしていた。

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