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恋空予報

第3章 恋

二宮side


相葉に問い詰められて、
ぽろっと、言ってしまった。


全部…



「そっか……。
ニノちゃん先輩、
大変だったんだね。」

「ん……」

「辛くない?」


相葉は俺の顔を覗き込んだ。

その顔が優しくて、今の俺には、
優しすぎる顔で。

気付けば、涙が出てた。


「に、ニノちゃん先輩!?
ご、ごめんなさい!
そんなに嫌でしたか!?」

「違っ……相葉のばか…ふっう」


泣いてる姿なんて見られたくなくて、
顔を隠してしまった。


……我慢しすぎなのかな…

もうちょっと、我儘になっても
誰も俺を責めない?


「ニノちゃん先輩、
と、とにかく、学校休む?
もう遅刻決定だし……」

「ん…っ」


……俺、相葉が好きなんじゃん。


こんな優しいやつ、どこにもいねぇよ…


「先輩の家、どこですか?」

「ふっう…コンビニ右に曲がったとこ…」


年下の癖に、俺よりでかくて、
優しくて、それに、笑顔が眩しくて。


…俺、いつの間にか相葉に、惹かれてたんだ…

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