
恋空予報
第18章 番外編 最近の心情
「何で笑うのーっ!?」
「いや、なんとなく?」
「翔ちゃんのばかぁぁ!」
弁当を掻き込んで
不貞腐れる雅紀。
…ガキかよ。
そうツッコみたくなったのは
雅紀に内緒にしておこう。
「…疲れた……。」
仕事帰り、真っ暗な夜道を
一人で歩いていた。
潤は残業になるって
言ってたんだよね。
…本当は二人で
ご飯作りたかったし
一緒に寝たかった。
けど、潤は忙しいもんね。
仕方ない仕方ない。
俺みたいに楽な仕事じゃ
ないもんね。
「…んっ」
頬に冷たい水が伝う。
…雨降ってきちゃった。
どうしよ…。
傘持ってない。
近くにコンビニもないし、
雨宿りできる場所もない。
「…大分降って
きちゃったな…。」
空を見ながら
そう呟く。
だけどそれは、
雨音に掻き消された。
「…くしゅっ」
あー、やばい。
潤との旅行、
明後日なのに。
風邪なんか引いたら、
行けなくなっちゃうよ…。
