
恋空予報
第18章 番外編 最近の心情
「ただいまぁー…。」
玄関のドアを開けたら、
寝室から勢いよく翔が
飛び出してきた。
「じゅっん…っ。」
「え…、翔!?」
飛び出してきて
俺にくっついた翔は
ぼろぼろと涙を流していた。
「っんで、帰り遅いの?
残業だからって…遅いよぉ…」
翔の体は小刻みに
震えていた。
…そうか。
雷が怖かったのか。
「ごめんね。ごめん。」
「ん…。」
俺はただ翔を抱き締めることしか
できなかった。
そのうち、雨音が遠ざかり
月光が差し込んだ。
「綺麗…。」
「あぁ、そうだな。」
翔は俺に寄り添って
真ん丸な月を見つめていた。
その横顔があまりにも綺麗で
どきっとしてしまった。
月光に照らされて
白く輝く肌。
気付けば、俺はその肌に
触れていた。
「…潤?」
「あ、いや、ごめん。
翔が綺麗だったから…。」
「…へへ、嬉しい。」
照れたような笑みを浮かべ
俺にキスをする翔。
俺たちはそのまま、
寝室へ向かい、
お互いの体を抱き締めて
やわらかな眠りに落ちていった。
