
恋空予報
第18章 番外編 最近の心情
優しく香る、
その匂い。
「じゅーんー?」
「…んー。」
「なーに?」
「…もーちょっと。」
優しく俺を抱き締めてくれる
潤の腕が優しくて。
心地よくて、温かくて。
火を止めて、
潤に抱きついた。
潤は俺の首筋に顔を埋めて
目を瞑った。
俺も目を瞑って、
潤の匂いと温かさを
味わっていた。
「…翔。」
「ん?」
「…可愛い。」
「ばーか。」
俺は潤に触れるだけの
キスを何度もした。
潤は満足そうに笑う。
…そんな顔されると、
仕事行くの嫌になる。
もっと、ずっと潤といたいから、
仕事なんてやめたくなる。
嫌になるときだってある。
「潤ー…。」
「なに?」
「…なんかやだ。」
「なにが?」
「…仕事がいや。」
俺が潤を見つめながらそう言ったら、
潤は俺にデコぴんをした。
「ったた!」
「そういうこと言わないの。
明日から旅行だよ?
頑張ろう、ね?」
「…うん。」
俺は潤の顔を見つめて、
優しく微笑んだ。
そうだよね。
今乗り越えれば、
明日は旅行だ。
もうちょっと、
頑張ってみようかな。
