恋空予報
第19章 君に精一杯の愛を
「ニノ、ごめんね。」
「なにが。」
「昨日のこと…で。」
俺がカーペットを
いじいじしながら
言ったらニノがキスしてくれた。
「その事で怒ってるんじゃない。
雅紀が……一昨日激しいから…。」
それっきり、ニノは
なにも言わなくなった。
え、気になるんですけど。
「…ニノ、一昨日のことって?」
「雅紀が!激しくするから…。」
「なんかしたっけぇ?」
俺がそう言ったら、
ニノのビンタを食らった。
真っ赤な顔して、
俺を睨むニノ。
「雅紀が…三回もするから…。
昨日、疼いちゃって寝れなかったの!」
…あー。
心当たり、あります。
「ごめん…。」
「そのせいで触られると…
疼くから…触んないで。」
…え、なにその
可愛すぎる理由。
俯いてるニノの顔を
持ち上げて、
優しくキスした。
「さわ、んなっ!」
「ニノは触ったのに?」
「はぁ?何言っ―「昨日、俺にキスした。」
俺が自分の頬を触りながら
言ったらニノの顔がまた赤くなる。
気付いてたの…?って
消え入りそうな声。
「気付いてたけど、
あそこで起きたら
殺されると思ったから。」
「…よくお分かりで。」
ニノが俺に抱きついた。
「…雅紀の馬鹿。
もう…大好き。」
「ふふ。急に素直に
なっちゃってぇ。
可愛いねぇ。」
「シバくぞこの野郎。」
って若干上目遣いで言うから。
「…すいません。」
って返す。