恋空予報
第19章 君に精一杯の愛を
「痛いよぉ…。」
頭を押さえながら
潤んだ目で俺を見つめる雅紀。
「雅紀がいけない。
ほら、もう六時だよ。
着替えなよ。遅れちゃうよ?」
「えっもうそんな時間!?」
雅紀はハンガーにかかってる
スーツを急いで着る。
…ふふ、焦ってる姿が
なんとも言えず可愛い…。
俺はそんな雅紀を横目に
お弁当の準備を始めてた。
「あ、ニノ、
唐揚げはいれないでね!」
「なんで?雅紀大好物じゃん?」
「昨日のお昼ご飯…
嫌と言うほど唐揚げ食べたから」
…ふぅん。
ま、昨日はお弁当
作ってなかったからな…。
「じゃあ、鮭でいいね。」
「うん、和食がいいー。」
…じゃあ…雅紀のお望み通りに。
俺は冷蔵庫から
鮭を取り出した。
雅紀の喜ぶ顔が…
浮かんでくるな。
ふふ、雅紀がこれで
頑張ってくれたら、
お金もガッポガッポ❤
俺がニヤニヤしてたら、
雅紀がどうしたの?って
尋ねてくる。
「んふ、なんでもないよ。
お仕事頑張ってね♪」
「うんっ!」
…雅紀にはお弁当より
俺の方がいいかもね。