恋空予報
第19章 君に精一杯の愛を
「つっかれたぁ…。」
パソコンを閉じて、
帰り支度を始める。
今日はいつもより早くに帰れるから
お夕飯の支度しておこっかな…。
「ふふ、」
ニノのことを考えるだけで
幸せになる。
雲の上にいるみたいで
もう飛んでいっちゃいそう。
あ、そうだ。
この前翔ちゃんと
ビール飲んだから
買い置きないんだった。
近くにコンビニあるし…
寄っていこうかな…。
コンビニよりスーパーの方が
お財布には優しいんだけどね笑
「ありがとうございましたー。」
おつりをもらったとき、
あ、この人ニノと目元が
似てるなあ、
とか思った。
名札を見たら…。
『二宮』
って。
…ニノのお母さん?
優しそうな雰囲気とか、
そっくり。
だけど、ニノは、
『母さんたちは俺たちを捨てた』
って言ってた。
…首、突っ込まない方が
いいのかなあ…。
俺がおつりを受け取らずに
考えていたら、
「あの…」
って、声をかけられた。
「あ、すいません。
ありがとうございます。」
「いえ。またのご来店、
お待ちしております。」
そう言って笑った顔が、
にのにそっくりだった。
…にのに言った方がいいのかな。
でも、このコンビニ、
よく来るのに、
全然気付かなかった。
「あの…。」
俺は二宮さんに声をかけた。
…もしかしたら。
これでニノとお母さんが
仲直りしてくれたら…。
お節介かもしれないけど。
「二宮さんは、ニノの…二宮和也の、
お母さんですか?」
明らかに、二宮さんの顔が曇った。