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恋空予報

第1章 桜

相葉side



「わー!翔ちゃん、桜、綺麗だねー!」


はしゃいでる俺と違って、
翔ちゃんは、そうだねって、笑う。


なんか、大人だね…



「あ、あの子、かわいくない!?」

「どの子?え?あれ、男だよ?」


俺が指差した子は、男だった。


「え?嘘!?あれ、男の子!?」

「だって、男子の制服着てるじゃん。
分かんないの?

…まさか、雅紀って、ソッチだったの?」

「んな訳ないでしょっ!」



俺は笑ってる翔ちゃんの頭を
ぽかっと叩いた。


「ってー…っのやろー…」

「わっ、わわっ!」


俺は翔ちゃんに叩かれると思って、
後退りした。


そしたら、桜の木の根本につまづいて、
後ろに転んだ。


「ったた…」




「大丈夫ですか?」




俺の目の前にいたのは、
あの、かわいい男の子。

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